責任ある事業運営

Zホールディングスグループでは、Zホールディングスおよびそのグループ会社のすべての役員および従業員(「役職員」)が遵守すべき行動規範を定め、贈収賄等の腐敗行為を防止する取り組みや、マネー・ローンダリングを防止するための取り組みも積極的に行っています。

腐敗防止へのコミットメント

Zホールディングスグループでは、広く信頼され、社会と調和することにより安全で持続可能なインターネット社会の実現を目指し、フェアプレーの精神をもって行動し、また、企業の社会的責任を果すことを重視しています。これを受けて腐敗防止の観点においては、Zホールディングスグループが事業展開する国や地域に適用される各国法令やガイドライン等を参照し、腐敗防止に関する取り組み全般に関するポリシーを示した「Zホールディングスグループ腐敗防止基本方針」をZホールディングスの取締役会において定め、Zホールディングスグループの役職員へ周知しています。

一般的に、腐敗行為は様々な形態を通じて起こりうると言われているため、「Zホールディングスグループ腐敗防止基本方針」では、贈収賄を禁止することはもちろんのこと、公務員や民間の取引先等に対する接待贈答だけでなく、旅費負担、寄付、賛助または協賛等についても、法令だけでなく社内規程等の関連ルール等を遵守することを求めています。これらを推進するために体制を築き、遵守されているかを定期的に監査するために、遵守状況についてリスクの程度に応じた自己点検や内部監査を行う制度を適切に運用しています。

特にリスクの高い場面として、公務員等に対する接待または贈答、政治献金および政治資金の提供に関しては特に留意をして運用することを定め、また、エージェント、コンサルタント、代理店、業務委託先等の第三者を通じた贈賄行為も黙認せず、容認しないことを定めています。また、ビジネスパートナーおよびサプライヤーの方々に関しては「購買基本方針」のもと「取引先評価基準」を設け、いかなる形態の贈賄行為をも行わないよう、ビジネスパートナーおよびサプライヤーの方々においても積極的な取り組みをお願いしています。

「Zホールディングスグループ腐敗防止基本方針」や腐敗防止に関連するルール等に違反し、または違反するおそれのある行為を発見した場合には厳格に社内調査を行い、関係当局等の調査に全面協力します。

さらに、腐敗行為の取り組みをより確実なものとするために、コンプライアンスに関してのトップメッセージを発信したり、コンプライアンス研修等を行うことで、腐敗行為についての従業員周知および社内教育を行っております。また、匿名での通報が可能な内部通報窓口についての周知も行っています。

■2021年度実績
・汚職や贈賄等に関して法的措置を受けた事例はありませんでした。
・政治献金はありませんでした。
・政治資金の提供は506万円(※)でした。
※Zホールディングス、ヤフーおよびLINEは、デジタル・トランスフォーメーション等を重要なテーマと捉えており、その政策を推進している政治家の政治資金パーティーに、政治資金規正法の遵守を徹底して参加しています。

マネー・ローンダリングおよびテロ資金供与防止に対する方針とコミットメント

Zホールディングスグループでは、「マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策に係る基本方針」に基づき、違法行為から生じた収益に関わる取引、テロリストに資金を供与する取引、各国政府等が取引を禁じた者等の取引に関与しません。
そのために、犯罪による収益移転防止に関する法律に基づき、取引時確認および疑わしい取引の届出に関する管理体制を構築し、組織犯罪による金融サービスの濫用防止につとめています。さらに犯罪収益移転防止法が適用されるグループ会社(PayPay銀行、PayPay、ワイジェイカード、LINE Pay、LINE証券等)においては、法令やガイドラインで要請されている対応に基づき、マネー・ローンダリングおよびテロ資金供与防止に対する取組を強化しています。たとえば、Zホールディングスのグループ会社であるPayPay銀行は、口座開設時の取引時確認を、所定の本人確認資料の提出と、届出住所へ取引関係書類(キャッシュカード等)を書留郵便等で送付することにより行います。なお、状況により、本人確認資料の追加提出を求めることや、口座開設をお断りするなど、申込内容の確認を厳正に行っています。また、開設後の口座に対しても、専門部署による口座取引の継続的な監視を行っており、不正利用の防止に取り組んでいます。PayPayおよびLINE Payでは、アカウント開設時の取引時確認を、eKYCまたは銀行口座の認証を利用して行います。状況によりアカウント開設をお断りするなど、申込内容の確認を厳正に行っています。また、独自の利用上限額を定め、リスクの低減を図っています。開設後のアカウントに対しても、専門部署による取引の継続的な監視を行っており、不正利用の防止に取り組んでいます。
 Zホールディングスのグループ会社であるワイジェイカードでは、Yahoo! JAPANカードの契約に際して、クレジットカードをお届けする際に、本人確認書類を提示いただく等の方法により、お申し込みされた本人であることが確認できてから利用できるようにしています。なお、審査にあたって不正等が懸念される特定の条件下では、追加ヒアリング等を行い、リスクを低減しています。また、カード発行後においても、専門部署によるクレジットカードの利用状況の継続的な監視を行っており、不正利用の防止に取り組んでいます。
犯罪収益移転防止法が適用されるグループ会社においては、マネー・ロンダリングおよびテロ資金供与の未然防止策の実効性を確保するために継続的に監査を行っています。

公正な競争を守るために

Zホールディングスグループは、行動規範においてフェアプレーの精神をもって自由で公正な競争のもとに企業活動を行うことを徹底しています。

ヤフー、LINEでは、独占禁止法の規制対象である不当な取引制限や不公正な取引方法を用いないよう、下請法、知的財産権法と不正競争防止法とともに、社内規程に定め、注意喚起を行っています。下請取引の公正化・下請事業者の利益保護を目的とした下請法の遵守のためには、正当な理由のない下請代金の減額、給付内容の変更など具体例をあげながら下請事業者の利益を害する行為を行わない旨徹底しています。また、特許法、商標法、著作権法などで保護されている権利や不正競争防止法で保護されている営業秘密などの知的財産権が自社のビジネスにとって非常に重要であることを明示するとともに、取引先や第三者の知的財産権を尊重し、侵害しないようルールを定めています。

利益相反行為の禁止

Zホールディングスでは、利益相反行為(当社の利益と社員の利益が相反する行為)について、その行為に直面した際でも迷うことなく正しい選択や行動がとれるよう、その可否や手続きについて社内規程を定めています。
規程では、当社と利益が相反しうる取引行為については、事前に社員が上長に報告すべき義務があることや、報告を受けた上長は、当社と当該社員との利益相反が生じないために必要な措置を講じなければならないことを定めています。また、事業を営んでいるヤフーの社内規程では、これらに加えてヤフーの事業と利益が相反する競業行為を明確に禁止しています。

税務基本方針

Zホールディングスグループでは、事業による社会課題解決を目指すとともに、インターネット業界における新たな価値創造に寄与するだけではなく、わが国や拠点地域の発展のために、事業活動によって得た利益をさまざまなステークホルダーの皆様に適切に還元することが必要であると考えています。
中でも、基本的かつ重要な社会的責任である納税については、税務の透明性を確保するとともに、BEPS行動計画など国際的な税務コンプライアンスへの対応を確実に行い、事業を展開するすべての国と拠点地域の納税関連法令および国際法令を遵守し、各法令の意図に即して適切に国および拠点地域におさめております。
2020年度の連結損益計算書における法人所得税は、534億9,500万円となりました。

税務リスクとガバナンス体制

国内外で公正かつ公平な取引を行うとともに、適正かつ合理的な税務プランニングにより税務リスクを軽減し、納税者としての責任を果たしています。税務慣行の管理状況と対応方針については、GCFOが責任を担っています。税務リスクの検討には、外部アドバイザーへも定期的に助言を仰いでおり、特に国外関連取引においては、移転価格税制とタックスヘイブンについて次のように体制を整備し取り組んでいます。

移転価格税制への対応

国外関連取引において各国の法令を遵守し、各種税制改正への対応を適切に行っています。税務リスクを軽減するため、国外関連取引の合理性の検証および文書化を行っています。また、低税率国への投資の有無についてモニタリングし、適切な申告ができるよう体制を整備しています。

タックスヘイブンへの対応

事業目的や実体の伴わない事業体によるタックスヘイブンの利用など、租税回避を意図した税務プランニングを行いません。軽課税国へ投資をする場合や事業展開国・地域の法令改正による税率の引き下げが実施された場合には、各国法令などの定めるところによりタックスヘイブン対策税制の適用有無を判定しています。その結果、タックスヘイブン対策税制の対象となる場合には適切に申告納税をしています。

AI倫理に関して

Zホールディングスでは、デジタル社会におけるAI技術の活用に際し、ユーザーに安心してサービスを利用していただくために必要な基本方針の明確化と、実効性のある自主ルールを策定することを目的として「AI倫理に関する有識者会議」を設置しました。
事業者が担うべき役割やユーザーに説明すべき事項、AIの活用による不利益を生じさせないようにするためのガバナンスの在り方、不利益が生じてしまった場合の対応方針などについて議論し、2021年度中にZHDグループの「AI倫理基本方針(仮称)」として公表する予定です。