自然資本への対策

情報技術は世の中を豊かで便利にしていく一方で、電力を中心としたエネルギー消費に伴うCO2排出という形で環境負荷を与えており、産業全体の拡大とともにその負荷も増大しています。私たちは持続可能な社会の実現に向けて、気候変動問題への取り組みを推進するとともに、事業活動にともなう環境負荷の低減、廃棄物対策、生物多様性の保全に取り組んでまいります。
また、気候変動によって激甚化・頻発化していく自然災害の脅威に対応していくため、さまざまな解決手段を準備・強化し、社会の助けとなることを目指します。

※本ページの報告範囲はZホールディングスグループとし、具体的な取り組み事例については、ヤフー株式会社を主として記載をしています。データのカバレッジについては、こちらをご覧ください。

推進体制・全体像

環境施策の推進体制

以下の体制で環境施策を推進しています。

Zホールディングスグループの環境施策の推進体制図です。施策は、各グループ会社のCSR推進部門が、各施策の関係部門と、連携しながら推進しています。その上で活動状況などを、ZホールディングスグループCFOがオーナーであるCSR推進コミッティを通じて、ホールディングスのCEOや取締役に報告しています。コミッティは、ZホールディングスのCSR推進部門が事務局として運営しています。

環境負荷の全体像

Zホールディングスグループの2019年度のマテリアルバランス図です。対象は、ヤフーおよび同敷地内のグループ会社、図下注記のグループ会社です。Zホールディングスは事業活動において、電力2.71億kwh、ガス12.68万㎥、水57.7万㎥、紙300.1t、非常用発電機用重油111kl、ボイラー用灯油577kl、自動車用ガソリン273kl、ディーゼル車両用軽油548klを利用し、CO<sub>2</sub>を11.8万t-CO<sub>2</sub>、排水57.7万㎥、廃棄物5331tを排出しています。リサイクル率は、78.2%です。加えてスコープ3として、1,338,755t-CO<sub>2</sub>を排出しています。内訳は、カテゴリ1:購入した製品・サービス1,063,662t-CO<sub>2</sub>、カテゴリ2:資本財5,726t-CO<sub>2</sub>、カテゴリ3:Scope1,2に含まれない燃料及びエネルギー活動1,958t-CO<sub>2</sub>、カテゴリ4:輸送、配送(上流)34,069t-CO<sub>2</sub>、カテゴリ5:事業から出る廃棄物946t-CO<sub>2</sub>、カテゴリ6:出張861t-CO<sub>2</sub>、カテゴリ7:雇用者の通勤879t-CO<sub>2</sub>、カテゴリ8:リース資産(上流)0t-CO<sub>2</sub>、カテゴリ11:販売した製品の使用108,480t-CO<sub>2</sub>、カテゴリ12:販売した製品の廃棄122,174t-CO<sub>2</sub>です。
Zホールディングスグループのマテリアルバランス(2019年度)
  • ※マテリアルバランスのカバレッジは、こちらをご覧ください。

CO2排出量、総エネルギー消費量

Zホールディングスグループ各社の値を集計。データセンターのエネルギー使用効率改善により、エネルギー消費量あたりのCO2排出量は減少しています。

年度
スコープ1、2のCO2排出量(t-CO2
スコープ3のCO2排出量(t-CO2
総エネルギー消費量(GJ)     
エネルギー消費量あたりCO2排出量(t-CO2/GJ)
2012
88,494
1,775,066
0.050
2013
108,234
1,906,624
0.057
2014
121,763
2,089,167
0.058
2015
137,130(121,987)
2,181,362
0.056
2016
107,594(86,551)
1,940,045(1,607,567)
0.054
2017
106,371(83,865)
2,191,711(1,792,129)
0.047
2018
101,314(81,226)
1,339,004
2,286,877(1,815,357)
0.045
2019
118,345(90,276)
1,338,755
2,731,073(2,024,448)
0.045
  • ※2015年度までは、ヤフーが貸し出したリース資産(株式会社IDCフロンティアのデータセンター)分を含み、借りたリース資産(株式会社ブロードバンドタワーのデータセンター)分は含まず算定。 2016年度からは、貸し出したリース資産分を含まず、借りたリース資産分は含む。
  • ※カッコ内数値、およびエネルギー消費量あたりCO2排出量は、ヤフーの施設(データセンター含む)および、同敷地内に拠点を持つグループ会社を含む値。
  • ※各環境指標のカバレッジは、こちらをご覧ください。

データセンターの環境負荷

ヤフーで利用しているデータセンターの環境負荷は、以下のとおりです。100%再生可能エネルギーで賄われているUSデータセンターへの移行などにより、再生エネルギー比率は高まっています。今後、さらに再生可能エネルギーの割合を増やしていきます。

年度
総エネルギー消費量(GJ)
再生エネルギー消費量(GJ)
再生エネルギー比率(%)
データセンターの平均PUE
2015
1,351,690
45,645
3.6%
1.63
2016
1,596,428
98,383
6.5%
1.57
2017
1,720,504
117,361
7.0%
1.56
2018
1,832,520
134,149
7.9%
1.56
2019
1,889,622
203,733
10.8%
1.52
合計/平均
8,390,765
599,271
7.1%
1.57
  • ※再生エネルギー消費量および比率では、電源を特定した上で直接電力を購入しているもののみをカウント。電力会社から電源を特定せず調達している電力に含まれる再生可能エネルギー量は含まない。
  • ※平均PUEは、ヤフーが事業にあたり運用している全データセンターの平均値。

気候変動対策

気候変動への対応方針

健全な地球環境は、人々の生活と社会が成り立つための前提であり、それなくして情報技術社会の発展もありえません。Zホールディングスグループでは、気候変動に対して「緩和」と「適応」の両面から目標を定め、取り組んでいます。「緩和」面では、気候変動や地球温暖化の原因となっている温室効果ガス(GHG)の排出削減に向けて、さまざまな取り組みを行っています。「適応」面では、温暖化傾向が当面続くことを見越した対応を実施しています。中でも激甚化している災害への対応は、重点領域と定めて取り組んでおり、事業のBCP対応とともに進めています。今後は、データセンターのより一層のエコ・クリーンエネルギー化、エシカル消費の推進など、さらなる施策に取り組んでいく予定です。

気候変動へのリスクと機会の認識

TCFD提言への賛同

TCFD(気候変動関連財務情報開示タスクフォース)は、主要国の中央銀行や金融監督当局などが参加する国際機関であるFSB(金融安定理事会)によって設立されたタスクフォースで、2017年6月に「気候関連のリスクと機会について情報開示を行う企業を支援すること」との提言を公表しています。Zホールディングスグループは2020年6月にTCFD賛同表明を行い、正式にサポーターとなりました。またTCFD提言を参照し、シナリオ分析を行い、リスクと機会をまとめました。今後も、気候関連のリスクと機会に関する「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」の開示を進めていきます。

シナリオ分析のプロセス

地球温暖化が進んだ場合に世界ではどのような変化が起こるのか、変化を受けてどのような法令や規制が制定されうるのかを想定した上で、気候変動に関連するリスクを把握し、開示することを目的として、Zホールディングスグループの事業にどのようなリスクと機会があるのかを、ヤフーのCSR推進部門で特定しました。特定したリスクと機会については、ヤフーのリスクマネジメント部門を通して全社にフィードバックを行い、併せて、ヤフーを含むZホールディングスグループの各所でも、気候変動に伴うリスク分析を行い、気候変動をグループの重点リスクと位置づけました。継続して必要な対策を実施していきます。

シナリオとメソドロジー

気温上昇が2℃以内におさまった場合のシナリオとして、RCP2.6(低位安定化シナリオ)と、IEA450を、2℃を上回るシナリオとして、RCP4.5(中位安定化シナリオ)、RCP6.0(高位安定化シナリオ)、IEA NPSを用いました。

ヤフーのリスクと機会
リスク 機会
気象 気温
  • データセンター(DC)のダウン、機能低下
  • アクセスの過負荷、集中の頻度上昇
  • データ欠損の発生
  • 火力発電NGによる電力不足
  • 炭素税の負担
  • 消費電力、エネルギーが増える(コスト増)
  • 非常用電源の必要性
  • 日中に外での作業を人間ができなくなる恐れ
  • サプライチェーン調達コストの上昇
  • 発電系の事業推進
  • 自社での再生可能エネルギーの確保
  • ビッグデータ×気候変動ビジネス
  • サプライチェーンの自前化
日照
水・海
  • 海抜の低いところにある事業所、DCが沈む
  • DCの高所、高緯度への移設
  • 水冷に頼らないDCの新設
  • 水資源の確保と販売
雪・雹
  • メディアなど主要サービスの人員分散化
  • 災害BCPの強化
  • (特に広告)ビジネス自粛、消費者心理冷え込みの影響
  • 災害対応サービスの強化
台風
生物環境 生物
  • 傷病者の増加
  • 通勤規制による業務遂行不可
  • 保険(生保、損保)ビジネスの需要増
  • 肉体労働を機械に置き換える
  • 健康経営
  • ビッグデータ×在宅医療サービスなど
病気
資源 食物
  • 気候変動に左右されない農作物育成と販売
資源(エネルギー)
  • 地下開発の進展
社会 地域
  • 配送する人が激減する(物流低下)
  • 生活に適した地域の地価高騰
  • コマースでの宅配需要の増加
  • 人とのつながりを大切にする
  • 居住地域の流動化
  • 地域のリスク分析ビジネス
行動
  • 環境に厳しい企業の広告出稿減少
  • (コマース)売れ筋の変化
  • イベント中止の頻発
  • 環境に優しい企業の広告出稿増加
  • (コマース)売れ筋の変化
  • 室内での活動が中心となる
  • 個人情報法制の改定→レコメンド精度向上
  • イベントのバーチャル化
リスクと機会への対応

気候関連のリスクと機会を管理する目標と具体的な対応策については、「緩和」「適応」に分類して、以降に記載しています。これらの施策についても、本ページ上部の「環境施策の推進体制」で、推進していきます。

気候変動の「緩和」に関する目標

中期目標
2017年度
2018年度
2019年度
2028年度までに、売上収益あたりのCO2排出量を2008年度(45,181t-CO2 / 265,754百万円)比で50%減らす
30.4%減
37.6%減
33.9%減
  • ※2008年度の売上収益は日本基準、2017年度以降の売上収益は国際会計基準(IFRS)を適用しています。

気候変動の「緩和」に関する取り組み

データセンターでの取り組み

ヤフーでは、インターネット事業を運営するために必要なサーバーの大部分を自社の設備で運用しています。特に福岡県北九州市の「アジアン・フロンティア」、福島県白河市の「白河データセンター」では、外気を利用した空調システムなど、最新技術を活用した温暖化対策を実施しています。また継続的に設備の入れ替え、新規設備投資などを行うことにより、エネルギー使用効率の改善を図っています。

USデータセンターへの移行

ヤフーの米国現地法人「Actapio, Inc.(旧YJ America, Inc.)」は米国ワシントン州に約1600ラック規模の新たなデータセンターを建設し、2019年4月より稼働を開始しました。水力発電が盛んな米国ワシントン州にデータセンターを設置することで、供給される電力は100%再生可能エネルギーで賄われています。Actapioは、ヤフーとして初の海外のデータセンター(200ラック規模)を2014年12月からワシントン州で稼働を開始。今回、より規模が大きなデータセンターが建設されたことで、さらに再生エネルギー比率が高まることになります。

環境に関する法令への対応

東京都が大規模事業所にCO2排出量の削減義務を課す「総量削減義務と排出量取引制度(キャップ&トレード制度)」に関して、ヤフーは自社で保有していた都内2カ所のデータセンターについて、第1期(2010~2014年度)の削減目標より14,565t-CO2の超過削減を達成しました。超過削減分については、東京都が目指す「ゼロエミッション東京」への協力とし、CO2削減クレジットを都に提供しました。また当時、本社のあった港区六本木の東京ミッドタウンは「地球温暖化対策の推進の程度が特に優れた事業所」として「トップレベル事業所」に認定されました。
第2期(2015~2019年度)についても、非効率なデータセンターの利用を縮小し、より効率的なデータセンターに置き換えるなどの取り組みを進めることで、目標達成見込みで推移しています。

ゼロエミッション東京戦略への対応

東京都が「ゼロエミッション東京戦略」で示した「1.5℃を追求し、2050年に、CO2実質ゼロに貢献するゼロエミッション東京を実現する」というビジョンにのっとり、Zホールディングスグループも2050年までに都内拠点でのCO2実質ゼロを目指します。

気候変動への「適応」に関する目標

中期目標
2017年度
2018年度
2019年度
2025年度までに、災害協定を締結している自治体人口カバー率90%
58.3%
66.3%
84.5%

気候変動への「適応」に関する取り組み

Yahoo! JAPANトップページやアプリでの災害情報発信

激甚化する災害に際して、被災者を一人でも減らすために、「Yahoo! JAPANトップページ」とスマートフォン向けの「Yahoo! JAPAN」「Yahoo!防災速報」「Yahoo!天気・災害」各アプリでは、地震や津波、大雨に関する情報を表示しています。とくに「Yahoo!防災速報」アプリでは、緊急地震速報や津波情報、大雨危険度、豪雨予報、土砂災害、河川洪水、熱中症情報、火山情報、国民保護情報などあらゆる災害の情報をプッシュ通知でいち早くお届けしています。パソコンや携帯電話へメールで通知することも可能です。また、ユーザー同士で現在地における災害やライフラインの状況を共有することで、迅速な避難行動につなげられる機能「災害マップ」も提供しています。

「Yahoo!天気・災害」では、河川の「注意」「警戒」などの情報や、10分ごとの観測所の水位の変化を地図上に分かりやすく表示することで、自主避難を早期に判断できる「河川水位情報」を提供しています。また、ゲリラ豪雨などに役立つ機能として、リアルタイムに雨雲の動きを知らせる「雨雲レーダー」なども提供しています。

  • *リンク先はヤフー株式会社のページとなります
災害協定

災害時にタイムリーな災害情報を、住民の方に伝えることを目指し、各自治体との協定締結を進めています。締結自治体には、運営するウェブサイトのキャッシュサイトを用意。ヤフーのサーバー上に表示させることで、自治体のサーバーにアクセスが集中することを回避でき、災害情報の継続的発信に貢献しています。注意喚起や、災害時の避難所の開設情報など、自治体が伝えたい緊急情報を、「防災速報」アプリを通して直接配信する機能も提供しています。また、避難場所などを地図に掲載することで、通常時の防災意識の高まりにも寄与しています。

SEMA(シーマ)

緊急災害対応アライアンス「SEMA」は、民間企業と市民団体(CSO)が連携し、日本国内において災害支援を行うための仕組みです。SEMAは、平時から加盟各社が持つ物資・サービスなどをリストとして集約。大規模な自然災害の発生時には、このリストをもとに必要な物資・サービスを迅速に提供します。

廃棄物対策

廃棄物対策の取り組み

Zホールディングスグループでは、オフィス内での紙やプラスチック、電力の使用を極力減らすことで、温室効果ガスの排出量を削減しています。また、社内でのリデュース・リユース・リサイクルを推進することで、環境負荷の低減にもつなげています。

社内カフェでのプラスチック製カップ・ストローの使用削減

東京・紀尾井町オフィスの社内カフェにおいて、使い捨てのプラスチック製カップ・ストローの使用を見直しました。カップは竹の繊維をパウダー状にして樹脂で固めたバンブーカップで、製造段階から廃棄に至るまでの過程で排出される二酸化炭素の量が少なく環境に配慮した素材のものに、ストローは、サトウキビやとうもろこしを原料としたポリ乳酸の生分解性素材のものに切り替えました。
これに伴い、バンブーカップでの提供価格を標準(従来より15円安)とし、プラスチック製のカップとストローを選択した場合は、15円を利用者が負担する価格の見直しも行っています。バンブーカップは洗浄して再利用し、持ち帰りにも対応します。

これらの見直しにより、ひと月あたり最大1万個のプラスチックカップ削減につながる見通しです。今後もプラスチックゴミの削減を進めてまいります。

ペーパーレス化の促進

従業員へノートパソコンやタブレット端末を配布し、会議での資料のパソコン閲覧やプロジェクター活用、業務のオンライン化などにより、印刷する書類を大幅に削減しペーパーレス化を推進しています。

リデュース・リユース・リサイクルを推進

東京・紀尾井町オフィスでは、全館LED照明を導入し消費電力の削減、ゴミの15分別によるリユース・リサイクルの推進、使用済み書類については、専用のリサイクルボックス「保護(まもる)くん」を活用して、機密保持とリサイクルを両立し、森林資源の保護に取り組んでいます。また社内レストランでの食べ残しを減らすため、同じ食材で毎日メニューを変更するなどフードロス対策も実施しています。
ヤフーが運営するデータセンターでも、UPS(無停電電源装置)のバッテリーリサイクルを推進しています。

実施項目
2017年度
2018年度
2019年度
紙リサイクル
429本相当の森林伐採抑制
501本相当の森林伐採抑制
430本相当の森林伐採抑制
カーボンオフセット
47.18t(トン)のCO2削減
51.02t(トン)のCO2削減
38.60t(トン)のCO2削減
  • *リンク先はヤフー株式会社のページとなります

生物多様性保全

生物多様性保全の取り組み

Zホールディングスグループでは、自然環境、地域、未来社会との調和を図る企業として、持続可能な形で未来世代に引き継げる取り組みを行ってまいります。

生物多様性保全投資額 2017年度 2018年度 2019年度
470万円 800万円 1,035万円
「未来とサンゴプロジェクト」への協力

気候変動の影響による海洋環境悪化により、サンゴが死滅がしています。この現状に対してソフトバンク株式会社は、温暖化対策や生態系維持などの環境保全に取り組むため、サンゴの植え付け面積世界一を誇る沖縄県・恩納村や、多数の企業・団体とともに、「未来とサンゴプロジェクト」を立ち上げました。ヤフーでは、Yahoo!ネット募金でサンゴの苗を植え付けるための寄付を募る、Gyoppy!で実状を発信する、といった協力活動を行なっています。

国立公園や世界自然遺産のカーボン・オフセット支援

2017年8月より、環境省と経済産業省も支援する地球温暖化防止に向けた取り組み「国立公園・世界自然遺産カーボン・オフセットキャンペーン」に賛同し、国立公園および世界自然遺産の保全活動に参加しています。

このキャンペーンは、国立公園周辺で使用されるエネルギーや排出されるCO2を、省エネ・再エネ設備導入や森林管理によって削減・埋め合わせ(=カーボン・オフセット)をし、その活動を広く伝えることで、地球温暖化防止に向けた行動を喚起するための取り組みです。
ヤフーがキャンペーン事務局を通してJ-クレジット(*1)を購入。その半額が、国立公園や世界自然遺産の保全のための活動に役立てられ、残額もクレジット創出団体(*2)に還元され有効に活用されています。

  • *1:省エネルギー機器の導入や森林経営などの取組による、CO2などの温室効果ガスの排出削減量や吸収量を、「クレジット」として国が認証するもの
  • *2:温室効果ガスの排出量削減や吸収量増加に取り組む団体や企業。「J-クレジット」創出団体は、排出削減量や吸収量に応じて算定された「クレジット」を売却し、設備のランニングコストの低減や新たな省エネ投資に活用できる
ビオトープ(生態環境)整備による生物多様性の保全と再生の取り組み

生物多様性の保全と地域貢献を目的に、東京・紀尾井町オフィスのある紀尾井町ガーデンテラスが進める「都心の貴重な緑地をつなぐエコロジカル・ネットワーク(生態回廊)の形成に貢献する街づくり」に協力し、ビオトープ(生態環境)整備による生物多様性の保全と再生の取り組みを行っています。

具体的には、オフィス周辺の皇居内濠で棲息が確認されているホタルを身近な自然復元の象徴として、紀尾井町のビオトープでも棲息できるような環境構築を2016年6月から推進しています。

ヤフーのeコマースサービスにおいて、全象牙製品の取引を禁止

ヤフーは、これまで種の保存法に照らして国内で適法な象牙取引の機会を提供してきました。
しかし、ネットオークションサービス「ヤフオク!」を通じて、国内にて取引された象牙が、その後外国へ違法に持ち去られ、外国の税関で摘発される事件が複数例報告されたことを確認しました。象牙取引を巡る国際情勢や環境団体からの助言も踏まえ検討した結果、2019年11月1日より、ヤフーのeコマースサービスにおいて、全象牙製品の取引を禁止しました。

水資源保全

水資源保全の取り組み

Zホールディングスグループは、事業活動において大量の水や所定の水質を確保した水を必要とすることはありません。しかしながら、水資源の管理を環境保全上の重要課題と捉え、リスク分析、取水・排水量管理を行っています。グループでもっとも水を利用しているヤフーの用途は、データセンターでの冷却・加湿用の水と、事業所での生活用水に大別されます。うち、事業所については、職場生活に必要な量のみを消費している上、ビルシステムによる雨水利用なども行うことで、さらなる節制に努めています。

データセンターについては、再利用率の高い工業用水や、優れた湧水能力を有している地下水を、毎年の計画に基づいて利用しているため、資源の枯渇につながるような環境負荷は与えていません。排水についても、用途が冷却・加湿のみであるため、汚染につながることは、ありません。これらの管理・監督は、担当当局と連携しながら、適切に行われています。その上で、外気導入よる冷却効率化を行うなど、水資源の保全に努めています。

総支出に占める水道費の割合 2018年度 2019年度
0.01% 0.01%
  • ※ヤフーにおける水道費の割合を、販売費および一般管理費を総支出として算出しています。

持続可能な調達

持続可能な調達へ向けた取り組み

Zホールディングスグループでは「公平・公正」「セキュリティ」「人権への配慮」などを旨とした、購買基本方針に基づいた購買行動を行っています。環境面については、購買基本方針の中に「環境の保全」という項目を設け、環境への負荷が少ない物品やサービスの調達を行うことによって配慮しています。あわせて、取引先評価基準にも「環境への配慮」という項目を設け、環境問題に対する積極的な配慮がなされていることを、評価しています。
また、会社の調達のほとんどを担う購買部門を通した調達活動においては、取引先に対してこれら「購買基本方針の遵守」を事項に盛り込んだ取引契約書を結んだ上、取引を行うように徹底しています。

環境NGOとのコミュニケーション

2019年、環境NGOレインフォレスト・アクションネットワークから、持続可能性に配慮した調達基準を満たさない紙を生産する業者から調達するリスクについてのエンゲージメントがありました。調査した結果、該当する業者との間接的な取引が認められたため、「環境への配慮」「労働安全衛生の確保」などを旨とした、取引先評価基準を満たす業者へ調達先の変更を行いました。

持続可能な社会に貢献するサービス

持続可能な社会に貢献するサービスの取り組み

Zホールディングスグループでは、持続可能な社会の実現に向けて、ITやウェブサービスを活用した課題解決への取り組みを進めています。

Yahoo!ネット募金

「Yahoo!ネット募金」は2004年の新潟県中越地震をきっかけにスタートしたオンライン寄付プラットフォームです。国内外の大規模災害の被災地支援、難民支援、子どもの貧困問題、海や森、希少生物の保全活動などさまざまな社会課題に取り組んでいる団体に対して継続的な支援を促すプラットフォームの提供を行っています。

ヤフオク!

インターネット上で個人間のモノの売買を可能にした「ヤフオク!」は、1999年9月にサービスを開始した日本最大級のネットオークション・フリマアプリです。使わなくなったものを必要としている人に譲り再利用する「リユース」の推進を通じて、循環型社会形成の一助となるよう取り組んでいます。

Gyoppy!(ギョッピー)

漁獲量の減少や、プラスチックごみ、海洋酸性化など、多くの課題を抱える海。「Gyoppy!(ギョッピー)」は、読者に海への興味を持ち、これらの課題を知ってもらうことを目指して2018年10月に立ち上げたメディアサービスです。一部の記事には、「Yahoo!ネット募金」や環境に配慮した魚の購入などへの誘導を設置し、記事を読んだ後に課題解決に向けた支援が可能です。

エールマーケット

「エールマーケット」は、東日本大震災後の2011年12月に「復興デパートメント」としてスタート。現在は「買いものはエール(応援)」というコンセプトのもと、人・社会・地域・環境にやさしいエシカルかつこだわりのある商品を取り扱うお買い物メディアとして展開しています。

第三者検証、外部評価機関への対応

温室効果ガス排出量、エネルギー使用量の第三者検証

ヤフーは報告する環境データを客観的に評価してもらい、算定の信頼性を高めるため、親会社であるソフトバンク株式会社とともに、「ISO14064-3」に準拠した第三者検証を受審しました。

検証の保証水準は限定的保証水準、対象組織範囲はスコープ1、2についてはヤフー株式会社(海外拠点含む)および親会社であるソフトバンク株式会社(基地局含む)、スコープ3についてはソフトバンク株式会社です。

2019年度のスコープ1、2の温室効果ガス排出量およびエネルギー使用量と、スコープ3(対象カテゴリは1、2、3、4、5、6、7、8、11、12、14)の温室効果ガス排出量について検証が行われた結果、「算定ルール」に準拠せず、正確に算定されていない事項は発見されませんでした。

今後、検証対象とする活動や組織の範囲を拡大していきます。

温室効果ガス排出量等検証報告書

CDPへの情報開示

ヤフー(現Zホールディングスグループ)は、投資家・企業・都市・国家・地域が環境影響を管理するためのグローバルな情報開示システムを運営する国際NGOであるCDPへ、自社が与えている環境影響に関する情報開示を行なっています。

CDPのロゴ画像

カバレッジ

環境指標のカバレッジ

本ページで報告している各環境指標のカバレッジ(売上収益割合より算出)は、以下のとおりです。

環境指標
カバレッジ
電力
94.4%
CO2(スコープ1、2)
93.4%
92.3%
水、排水
92.0%
廃棄物
91.7%
総エネルギー
89.1%
自動車用ガソリン
89.1%
リサイクル率
89.1%
ガス
83.8%
非常用発電機用重油
83.7%
再生エネルギー消費量、比率
83.7%
ボイラー用灯油
80.3%
ディーゼル車両用軽油
80.3%
CO2(スコープ3)
80.3%
紙リサイクル
46.0%
カーボンオフセット
42.6%
PUE
42.5%
生物多様性保全投資額
42.5%