20.03.24

Z ホールディングス株式会社

Zホールディングス、物流・配送の強化に向けた新たなコマース戦略を発表

~ ヤマトホールディングスと業務提携に向け基本合意
新物流サービス利用ストアで購入した方限定の実質送料無料キャンペーンを実施 ~

Zホールディングス株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:川邊 健太郎、以下、ZHD)は本日、物流・配送の強化に向けた新たなコマース戦略を発表しました。新コマース戦略のもと、ZHDはヤマトホールディングス株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:長尾裕、以下YHD)と業務提携に向けた基本合意書を締結しました。

YHDは、ZHDの中核企業の一つであるヤフー株式会社(以下、Yahoo! JAPAN)が運営するオンラインショッピングモールに出店するストアの受注から出荷までの業務を代行する新物流サービスを、2020年6月30日より提供する予定です。なおYHDは、同サービスの申し込み受付を出店ストア向けに本日より開始します。さらに、Yahoo! JAPANは同サービス利用ストアの商品を購入した方限定で、送料相当額のPayPayボーナスライトを付与し、実質送料を無料とする期間限定のキャンペーンの実施を決定しました。
さらに新コマース戦略において、ZHDはeコマースとリアルの垣根がなくなる「X(クロス)ショッピング」構想を掲げ、「PayPayモール」上で実店舗在庫情報の連携を実施、2020年秋頃より出店ストアの実店舗にある商品の購入が可能になります。
またZHDは、Yahoo! JAPANのeコマースで利用している検索や決済などを含む一連のショッピングシステム「XS(クロスショッピング)エンジン」を、独自ドメインで自社ECストアを運営する事業者に対し提供する予定です。

ZHDは、出店ストアのニーズや形態に応じて最適な物流ソリューションを選択できるよう、今回発表した新物流サービスに加え、ZHDのグループ企業である株式会社ZOZO(以下、ZOZO)やアスクル株式会社(以下、アスクル)が運営する倉庫や物流網の活用も含め、さまざまな物流・配送サービスを提供していきます。さらに、ZHDが新たに掲げる「Xショッピング」構想において、事業の対象となる市場がオンラインだけでなくオフラインも含めた年間約150兆円のBtoC物販市場(※1)に拡大します。ZHDは、これらの戦略を実施することにより、「欲しいものが欲しい時に手に入る」世界の実現を目指します。

※1 経済産業省:平成 30 年度 我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)

1.新コマース戦略発表の理由・背景
ZHDは、オンラインショッピングモール「Yahoo!ショッピング」の出店料と売上ロイヤルティの完全無料化などを実現するコマース戦略「eコマース革命」の発表(2013年10月)以来、ソフトバンク株式会社と連携した、ソフトバンクのスマートフォンユーザー向けのポイント施策(2017年1月開始)などを通じて、ショッピング事業取扱高を2013年~2018年の5年間で3倍以上に拡大させるなど、コマース事業を大きく成長させてきました。
近年では、ZOZOとの資本業務提携(2019年9月)による「ファッションEC」カテゴリーの強化や、スマートフォン決済サービス「PayPay」と強固に連携したプレミアムなオンラインショッピングモール「PayPayモール」の提供開始(2019年10月)など、新規ユーザーの取り込みにも力を入れ、コマース事業の成長を加速させています。

2.新コマース戦略の詳細
(1)YHDとの連携による新物流サービスの提供
YHDが「PayPayモール」および「Yahoo!ショッピング」の出店ストア向けに提供する専用の新物流サービス「フルフィルメントサービス」と「ピック&デリバリーサービス」は、商品の受注から出荷までの一連の業務または一部をYHDが代行するサービスです。
出店ストアは「フルフィルメントサービス」または「ピック&デリバリーサービス」を利用することにより、出荷作業の負担を軽減できるとともに、物流にかかる人件費などのコストを削減できます。また「フルフィルメントサービス」を利用した場合、ストアが定休日でも出荷が可能となるため、受注から出荷までのリードタイム(時間)が短縮され、翌日配達の件数が増え、ユーザーの利便性が向上します。
なお、YHDは「フルフィルメントサービス」および「ピック&デリバリーサービス」の受付を「PayPayモール」および「Yahoo!ショッピング」の出店ストア向けに本日より開始し(※2)、2020年6月30日より提供を開始する予定です。

※2 詳細は、本日YHDが発表した「Zホールディングスと連携し、本年6月からYahoo!ショッピングおよびPayPayモール出店ストア向け新たな物流サービスの提供を開始」をご参考下さい。
また、「PayPayモール」および「Yahoo!ショッピング」の出店ストア向けの申し込みの詳細は、こちらをご覧ください。

【実質送料無料キャンペーンについて】
Yahoo! JAPANは、YHDの新物流サービスの利用ストアの商品を購入した方限定で、送料相当額のPayPayボーナスライトを付与し、実質送料を無料とする期間限定のキャンペーンを実施します。
・対象者:「フルフィルメントサービス」または「ピック&デリバリーサービス」を利用するストアの商品をご購入いただいた方
・内容:送料に相当する金額をPayPayボーナスライトで付与
・実施期間:2020年6月30日~2020年12月(予定)
※キャンペーンの詳細や条件は決まり次第ご案内いたします。
※本キャンペーンの当社2020年度連結業績に与える影響は軽微です。

(2)「PayPayモール」における、実店舗の在庫連携機能の提供
一般的に実店舗とオンライン店舗との間で在庫情報が連携されていない場合、オンライン店舗の商品が売り切れた際には、実店舗には在庫があるのにもかかわらず、販売機会を失ってしまいます。出店ストアの実店舗在庫情報を「PayPayモール」に連携することにより、「PayPayモール」上で取り扱う商品数が拡充されます。ユーザーは出店ストアの実店舗にある商品も含めて「PayPayモール」上で欲しい商品を検索、購入できるようになり、商品の選択肢が広がります。また、購入した商品を最寄りの実店舗で受け取ることができるので、ユーザーは欲しいと思った時に、店舗に赴くことで配達を待つことなく、商品を手に入れることができます。出店ストアにおいては、実店舗の集客につながり、商品を受け取りに来たユーザーが店舗にある別の商品を購入するなどの「ついで買い」による売上増も見込めます。
Yahoo! JAPANは実店舗在庫連携の第1弾の取り組みとして、2020年3月10日より「ヤマダ電機 PayPayモール店」などの一部ストアにて、実店舗在庫の有無を表示する取り組みを開始しました。今後はZOZOが運営する「ZOZOTOWN PayPayモール店」において、ZOZOTOWN出店ショップの了承のもと実店舗在庫情報の活用を検討するなど、表示できるストアの商品数を拡充してまいります。さらに、2020年秋頃には「PayPayモール」上で実店舗在庫を購入し、実店舗で受け取りができる予定です。

(3)Yahoo! JAPANのショッピングシステム「XSエンジン」の提供
自社でECサイトを運営する事業者は、継続的なシステム投資や、技術開発に必要な人材の確保、自社ECサイトへの集客などさまざまな課題を抱えています。この課題を解決するためYahoo! JAPANが「PayPayモール」や「Yahoo!ショッピング」で利用している検索や決済などを含む一連のシステム「XSエンジン」を外部に解放し、自社でECストアを運営したい事業者向けに提供します。
事業者は「XSエンジン」を利用することで、自社の独自ドメインでECストアを簡単に構築できるほか、「PayPayモール」や「Yahoo!ショッピング」に出店し、自社のECサイトを含む複数サイトを一括して運営できます。さらにPayPay決済、機械学習(AI)を活用したレコメンド機能など、Yahoo! JAPANが培ったノウハウが活用できる予定です。また、上記(2)に記載の「実店舗の在庫連携機能」も「XSエンジン」に実装予定です。
第1弾の取り組みとして、アスクルが運営する個人向け通販サイト「LOHACO」に「XSエンジン」を導入する予定です。さらにその後、Yahoo! JAPANは、上記(1)に記載の新物流サービス「フルフィルメントサービス」や「ピック&デリバリーサービス」と「XSエンジン」とを組み合わせ、オンライン店舗運営から配送までのサービスをワンストップで提供できるようにします。

「売り手」「買い手」の双方にとって便利で快適な環境を設定し、常に進化し続けることで、ZHDはグループ全体のコマース事業を大きく飛躍させるべくまい進していきます。