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更新日:2020/09/28

メディア事業

メディア事業の概況

メディア事業の
概況

主要なサービス

  • 「 Yahoo! JAPAN」トップページや「Yahoo!ニュース」などのメディア関連サービス
  • 検索広告やディスプレイ広告などの広告関連サービス

2019年度実績

売上収益

3,086億円

営業利益

1,543億円

営業利益率

50.0%

市場環境の認識

(株)電通が発表した「2019年 日本の広告費」および「2019年日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」によると、2019年における日本の総広告費は通年で6兆9,381億円となりました。これは新たに「日本の広告費」における「物販系ECプラットフォーム広告費」と「イベント」領域を追加推定しての金額ですが、前年と同様の推定方法でも6兆6,514億円(前年比101.9%)となることから、8年連続のプラス成長となります。また、インターネット広告費はテレビメディア広告費を超え、初めて2兆円を超えました。
媒体別に見ると、テレビ・新聞・雑誌・ラジオの「マスコミ四媒体広告費」が前年比3.4%減少した一方、「インターネット広告費(媒体費)」は新聞やテレビなどマスメディア由来のデジタル広告が伸びたほか、今回から調査対象に追加された「物販系ECプラットフォーム広告費」が市場規模の拡大に寄与しました。これにより、前年比19.7%増加と、6年連続で二桁成長し、総広告費全体をけん引する結果となりました。
若年層を中心にインターネットでの動画視聴も引き続き増加しており、ビデオ(動画)広告は前年比57.1%増と大きく成長し、インターネット広告費(媒体費)全体の20%を占めるまでになりました。また、SNSや動画共有プラットフォーム上で展開されるソーシャル広告は前年比26.0%と高い成長率で推移しています。今後は5G(第5世代移動通信システム)の商業的活用が本格化することで、ますます快適に動画を楽しめる環境になるといわれていますが、新型コロナウイルスの感染拡大は世界規模でのマクロ経済に影響を及ぼしており、日本のインターネット広告市場においても少なからずその影響が出てくるものと思われます。一方、私たちのこれまでの生活スタイルが一変したことにより、海外と比較して低いと言われる日本のEC化率が一気に加速していくことが予想され、「物販系ECプラットフォーム広告費」は今後も拡大していくと見込まれます。また、企業のマーケティング活動の在り方も大きく変わろうとしており、「リアル」から「デジタル」へのシフトがさらに進んでいくことで、インターネット広告の成長もますます加速していくと期待されています。

成長戦略の基本方針

メディア事業では、日常に欠かせない多様なメディアサービスを提供し、多くのユーザーを集めることで、広告収入により収益を上げています。本事業では、主に次の2つの成長戦略を推進しています。

・メディア面のさらなる強化
・統合マーケティングソリューションの拡大

メディア関連事業においては、ユーザーの意思決定や行動につながるような、日常生活を「より豊かに」、「より便利に」するサービスを提供しています。2020年初頭からは、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、いち早く正確な情報を提供すること、また利用者の日々の生活を支援することを念頭に、いま求められる情報やサービスの適切かつ迅速な提供に努めています。これまでに、感染症に関する情報の提供、学校休校支援に向けた学習コンテンツの提供、政府への統計データ提出などを実施しています。
また、サービスの利用によって蓄積されるデータを活用することにより、ユーザー情報をより詳細に把握し、最適なサービスを提供することで、利用頻度の増加を目指していきます。これらを推し進めていくうえで、独立性をもってデータ保護を監督する立場が必要であると考え、2020年5月に「データ・プロテクション・オフィサー(データ保護責任者、DPO)(※1)」を新たに設置しました。ITやビッグデータの力でより良い社会を実現していくためにも、データプライバシーに十分配慮して事業を運営していきます。
また広告事業においては、蓄積されたデータを活用したパーソナライズ(※2)などを通じて、より高度かつ独自性の高いマーケティングソリューションサービスを提供していきます。圧倒的なユーザー数・取扱データ量をはじめとするグループの資産を最大限活用し、Zホールディングスグループならではのビジネスモデルを実現していく考えです。現在特に注力しているのが、オフラインの販促領域も含め、認知から興味喚起、購入までを網羅するオンライン・オフラインの統合マーケティングソリューションの提供です。今後もこの取り組みを積極的に強化していきます。

※1 プライバシーを始めとした、ユーザーの個人情報保護に関する取り組みを行う。社内の事業部門や経営陣との利害関係がなく、独立した客観的な立場からデータ保護について助言・監視、評価を行う
※2 個々のユーザーの属性や行動履歴に基づいて、最適のサービス・コンテンツを提供するマーケティング手法

事業戦略の進捗と見通し

2019年度の実績

2019年度のメディア事業の売上収益は3,086億円(前年度比1.7%増)となり、全売上収益に占める割合は29.3%になりました。営業利益は1,543億円(前年度比9.5%増)となりました。
広告関連事業の売上収益は3,410億円(前年度比5.3%増)となりました。
検索連動型広告については、スマートフォンの表示デザインの改善や新機能の提供により、売上収益は1,697億円(前年度比3.3%増)となりました。ディスプレイ広告の売上収益では、日本のインターネット広告業界が抱えるアドフラウド(※1)などの課題や、プライバシー意識の高まりによるWebブラウザのアンチトラッキング機能(※2)強化などに対応する必要が生じたことから、Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)の売上収益が減少したものの、引き続きYahoo!ショッピング広告を中心とするプレミアム広告の需要増加により、1,712億円(前年度比7.3%増)となりました。

※1 詐欺的公告
※2 Webサイトの閲覧時に端末内に保存される情報(Cookie)などを活用し、ユーザーの行動履歴を把握する「トラッキング」を、ユーザー側で拒否ないし制限する機能

2020年度の重点施策

当社は2019年度に、「統合マーケティングソリューション」という新たなマーケティングのコンセプトを発表しました。これは、従来のオンライン上で顧客に商品・サービスを認知させるマーケティングソリューションをさらに進化させた、オンライン・オフラインを包括するマーケティングソリューションであり、すでにスマートフォン決済サービス「PayPay」連動型の販促商材の提供を開始しています。
これまでは広告で収益を上げる手法をとってきましたが、今後は蓄積されたデータを活用するとともに、「Yahoo! JAPAN」のアプリや「PayPay」で多くのユーザーを保有していることなど、グループが持つ非財務の資産も活かし、他社には真似のできない、全く新しい形のマーケティングソリューションを提供していきます。また、LINE(株)との統合が実現できれば、ユーザーとの新たな接点として活用でき、統合マーケティングをより強固なものに昇華できると期待しています。情報起点の「Yahoo! JAPAN」アプリ、決済起点の「PayPay」、コミュニケーション起点の「LINE」アプリと3つのスーパーアプリを持つことで、今後もプロダクトラインナップの拡充に努めていきます。

Data

マーケットデータ

メディア別広告費
* 出典:電通発表「2019年日本の広告費」

自社広告関連売上収益
(広告種別)

KPI(Key Performance Indicator)

ログインユーザー利用時間

月間ログインユーザーID数

実績関連データ

広告関連売上収益(デバイス別)

Topics

Yahoo!セールスプロモーション

当社は2019年1月、オンライン広告から店頭販促までを一貫して支援する新サービス「Yahoo!セールスプロモーション」を立ち上げました。この第1弾商品として「PayPayコンシューマーギフト」、さらに、第2弾として「PayPayリテールギフト」の提供を開始しています。

・「PayPayコンシューマーギフト」
「PayPayコンシューマーギフト」は、Yahoo! JAPANのサービス内に掲載されるオンライン広告でキャンペーンを告知し、ユーザーに対して商品購入を促します。ユーザーが対象商品を購入し、商品に付いたQRコードなどを読み込み、専用サイトでキャンペーンに応募、抽選を受けると、PayPayボーナス・PayPayボーナスライトが付与されます。

・「PayPayリテールギフト」
「PayPayリテールギフト」は、Yahoo! JAPANのサービス内に掲載されるオンライン広告でキャンペーンを告知し、ユーザーにキャンペーン対象店舗での商品購入を促します。ユーザーは専用サイトからキャンペーンに応募し、抽選を受けて、キャンペーン対象店舗に来店、対象商品を購入します。購入時にスマートフォン決済サービス「PayPay」で決済すると、PayPayボーナスライトが付与されます。

「PayPayコンシューマーギフト」と「PayPayリテールギフト」は、主にメーカーを対象とする、購買促進を目的とした広告・販促商品です。ユーザーの購買プロセス(認知・興味喚起・購入)をオンラインからオフラインにまでつなげ、実際の購買行動などのビジネス効果を可視化できます。それにより、来店を基点とした行動などを事前に予測でき、広告・販促手法の継続的な改善や今後の広告・販促施策の企画立案に活用できます。
「Yahoo!セールスプロモーション」では、今後も企業のマーケティング活動におけるユーザー情報の把握を支援するとともに、ライフスタイル・購買嗜好に合わせた最適なユーザー体験の提供を目指しています。

PayPayコンシューマーギフト

PayPayコンシューマーギフト

PayPayリテールギフト

PayPayリテールギフト

ソフトバンク(株)との営業連携強化

当社は2019年6月に、さらなる成長と企業価値向上を目指し、ソフトバンク(株)の連結子会社となりました。同社とは以前からeコマースを中心に協業を進めてきましたが、今後、デジタルマーケティングにおける連携施策も推進していきます。
既存の広告売上を底上げしていくための施策として、2019年上期に当社とソフトバンクとの混合チームを組織し、下期から本格的に広告事業における営業連携強化に取り組んでいます。ソフトバンクの顧客に新規広告出稿の提案を行うことで新規の顧客を獲得するほか、当社の既存広告主に対する新規提案も進めたことで、すでに出稿額が増加しつつあります。今後も取り組みを一層強化し、さらなる売上拡大を図ります。

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